「髑髏城の七人ー上弦の月ー」感想

こんにちは、なつめこです

寒さも極まるこのごろ、皆様はどのようにお過ごしでしょうか?

私は今回、ついに待ちに待っていた「髑髏城ー上弦の月ー」を観劇してきましたので、そのレポをしていきたいと思います!

・概要
12月19日(火) 夜の部

・キャストの紹介

捨之介 ◇ 福士蒼汰
天魔王 ◇ 早乙女太一
無界屋蘭兵衛 ◇ 三浦翔平
兵庫 ◇ 須賀健太
霧丸 ◇ 平間壮一
     
渡京 ◇ 粟根まこと
珊底羅の生駒 ◇ 山本カナコ
じん平 ◇ 村木仁
贋鉄斎 ◇ 市川しんぺー
頞儞羅の剣布 ◇ 人見早苗
真達羅の爪月 ◇ 横山一敏

 

・どうしても言いたい座席問題

内容の前に、これについてはどうしても言いたかった…。巷で話題になっている座席問題についてですが、今回はやはり少し見づらい部分がありました。席が中央左部分だったのですが、左前はほぼ見えない・・・。最後の極楽太夫と兵庫のやりとりがごっそり見れず涙でした汗
その上あちこちで頭が動くのでより見にくかったです😅
真ん中の席の人は多くのキャストさんが中心部分に立たれるのでとても見づらいんじゃないかなと思いました。
やはり改善は必要だと感じましたね。


・全体の感想

まず会場に入って思ったのは、若い人多い!いくら若いキャストが多いとはいえ、こんなに若いお客さん、それも女の人が多いとは思いませんでした😅
いやあやっぱりキャストの力はすごいですね。
さて、公演の方はと言うとなかなか凄いものでした。皆さん若いキャストさんだったのですが、迫力のある劇団新感線を感じることが出来ました。もう皆個性爆発でとても面白かったです。花のような王道要素も詰め込みながら鳥髑髏のようにネタ要素が高く、特に若さで血気に満ち溢れた兵庫と酸いも甘いも経験したベテラン極楽太夫のやり取りが面白かったですね。渡京と霧丸のやり取りも面白かったです。反対に蘭兵衛や捨之助、天魔王にネタ要素はなくシリアスなシーンを演じられていました。今回はネタ班と真面目班が分かれているイメージでしたね。鳥髑髏のようにダンスしたりミュージカルのような部分もありつつ締めるところは締める感じがとても良かったです。あと客層を意識してか、話の流れがわかりやすかったように感じました。今、この場面ですよ〜というのがちゃんと示されていて、スクリーンでも所々字幕が用意されていて良かったと思います。戦のシーンも血しぶきぶしゃーは控えめでした。あとは、心なしかお客さんの雰囲気も温かかったように思いました。

では、これからはキャスト一人一人に注目してストーリの深いところまで見ていきたいと思います。

 

福士蒼汰さん(捨之助)
ドラマのイメージがあり、爽やかな好青年で毒のない感じなのかなと思っていましたが、もちろんその部分もありながら織田の家臣として活動した過去も含めて人間像として深い捨之助が出来上がっていました。若気の至りを謳っていたのでもっとしっちゃかめっちゃかな感じをイメージしていましたが、思いのほか落ち着いていました。役どころとして、今回はギャグ要素は抑え目にしたのかなと思います。まあほかにもっと面白くできる役者さんが沢山いるので主役に集中してネタ的なところはお任せしたのかなと感じました。でも、それは大正解だったと思います。そのおかげで格好いい捨之助が沢山見られました!そして、長身なので着流しがめちゃめちゃ似合う。足チラも沢山あってとても良かったです。声も太く、決めるところはバチっと決まって素敵でした。本当に舞台初めてなの・・・?とびっくりするところが沢山でした笑

ただ殺陣に関しては天魔王役の早乙女さんと比べるとやはり少しうーんというところが・・・。経験がもう全然違うのでしょうがないんですけども。特に最後の天魔王との一騎打ちのシーンでは割りとサラっと行ってしまって、もう少し見たかったなという感じもしました。

でも、あの捨之助をみたら皆ファンになっちゃうと思います。うん、好き。

最後のカーテンコールも座長らしく振る舞われていて、本当に素晴らしかったです。


・三浦翔平さん(蘭兵衛)
一言で言えばクールでした。極楽との恋の関係は、年の差もあるのかどちらかというと絆の部分が強かったのかなと思います。髑髏党への闇落ちは割りと分かりやすかったというか、髑髏城へ行き、天魔王と商談する時には、あくまで無界の里を守るという口実ではありますが、こりゃ寝返るなという雰囲気がムンムンって感じでした。初めに天魔王と会った時に揺らぐというかそういう描写があったからかなと思います。動き的には鳥髑髏と似た感じで最後は天魔王をかばって死にますが、全体的に周りに溶け込む感じのイメージでした。だからなのか、蘭兵衛のここがほかのシリーズの蘭兵衛と違う!とはっきり言える箇所がなくて、印象がちょっと薄く感想があまり書けないのが申し訳ないところです・・・。もっとちゃんと見とけばよかった。ただ、殺陣は半端なかったです。かっこよくてありがとうございますという感じでした。背丈って大事ですね。カーテンコールでは、兵庫役の須賀健太さんの後ろに刺さっている刀を持ちながら登場してくれたりしてとても面白かったです。


早乙女太一さん(天魔王)
この方は鳥髑髏に出演されているのを見た時から気になっている方でした。その時は蘭兵衛をやられていたのですが色気ありでクールな役柄が本当に素晴らしかったです。今回でも安定のやばさでお届けされていました。ど頭の登場は早乙女さん演じる天魔王からだったのですがあれ、主役この人だったっけ?と一瞬戸惑うくらいの存在感で完全にやられました笑

たしかにあの場面に捨之助や蘭兵衛がいたらここまで素早い殺陣は表現できなかったんじゃないかなと思います。個人的には前回の蘭兵衛をやられていた時のほうが殺陣のシーンが多かったので好きなのですが今回の役柄も闇に染まった感がはまりました。
初っ端からありえない早さの殺陣が披露されて、素晴らしかったです。もちろん、笑い所は無く笑 クールで冷徹な天魔王を演じられていたと思います。でも最後には感情を爆発させるところがあって、その緩急が素敵でした。城の窓から飛び降りるシーンでは後ろからライトがパァァンと当てられて悪役なのにめっちゃ格好よかったです。カーテンコールでは、マントをバサッと仰いで一番に颯爽と帰られていくところがかっこよかったです。あれ、格好いいしかいってないですね。まあいいか。


須賀健太さん
この人は今回の公演の中で1番印象に残りました。元々ドラマや映画で活躍されていた方ですが、舞台でこんなに大きく見えるなんて驚きました。とにかく身軽でぴょこぴょこ動くしダンスも上手。元気いっぱいアンパンマン!みたいなキャラクターで、ギャグ線が高くちょこちょこ小声で挟むアドリブ?が全部ハマっていて凄かったです。コント的な面白さがありながらずっとちらかってるわけではなくてしっかりと周りを率いる力もある。そして決める時は決める。体感的に出演自体もかなり長かったんじゃないかな?と思いますが、こんなに存在感があって引き込まれた俳優さんはめったにいないんじゃないかなと思いました。あと、個人的に極楽太夫との関係性がどハマりでした。実際の年齢差が役でも生かされていて、肝っ玉母ちゃん的な極楽太夫についてまわるやんちゃ坊主みたいな感じがとてもよかった。お二人の掛け合いは笑いどころが沢山でした。また、今回は里の女達が兵庫率いる男達より歳上な感じかな?というイメージで、特に戦に備えておにぎりを作るのが男達というところが関係性がよくわかるところじゃないかなと思います。ちょっと話はずれましたがとにかく須賀健太さんやばかったです。最後のカーテンコールでも一番に動いていて極楽太夫の着物の裾をもってあげたり跳ねまわったりしてサービス精神旺盛だなと感じました。


・高田聖子さん(極楽太夫
この方は劇団新感線のメンバーで様々な演目に出演されてました。今まで花、鳥、風で演じてこられた方々は妖艶で近づきがたい美しさを持っていたのですが、今回はなかなかギャグ線の高く親近感の沸く極楽太夫でした笑

無界の里では何人もの女子を引っさげて歌あり踊りありコントあり?の面白くも素晴らしい立ち回りをされていました。もはや誰と絡んでも面白い。特に兵庫との関係はよかったです。先ほども言いましたがなにしろ年齢差があるので面白ポイントが作りやすいのかなとも思う部分もあります。太夫に言い寄る兵庫へのビンタのくだりは特に面白かったです。そのビンタが最後、兵庫が従えてた子分たちを失い取り乱すシーンで使われるというところがまたいいですよね。


粟根まことさん(渡京)

はい、この方は鳥髑髏でもおなじ役柄で出演されていました。そのときもなかなかのクズさ加減を発揮してくれたわけですが、今回はさらにパワーアップしていましたね。今回は捨之助や蘭兵衛、天魔王が完全に真面目班だったので、ここでネタ要素補給しておこうみたいな感じかなと思いました笑


今回はこんな感じで締めようと思います。

押しキャストに偏っててすいません!